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普通の家族とは、生まれた時から居住空間をともにし、同じ屋根の下で同じ空間の空気を吸って生きて来ました。この家庭の中で子供達は、言ったら引かない頑固父親との葛藤や確執もあり、また、親夫婦の大喧嘩の顛末をつぶさに見、兄弟、姉妹との喧嘩など闘いながら時を過ごす事になります。 本来、家庭とは、このように家族どうしの関わり通じながら、自分でも知らず知らずに自然と社会性を身につけて来たものと思われます。 特に家族どうしが喧嘩した後に、その仲直りをするすべを知らなければ、家庭生活が崩壊してしまう事になり、そのためには必然的に喧嘩後の仲直りの仕方を身につけてまいります。 家庭生活は、このように住む人自身の人間性向上にもっとも大切な空間でもあると言えるでしょう。 非行やいじめに遭遇した子供を調査したところ、高い確率で快適な子供部屋で暮らしていたと言うデータがあります。広くて明るくて冷暖房の完備された快適な部屋で生活する子供は、食事を終えたら直ぐに自分の部屋に入って行きます。友達が来ると真っ直ぐに自分の部屋に入り、家族の触れ合いを持つ機会が少なくなります。事態が悪くなれば直ぐに自分の部屋に行くため、喧嘩をしても仲直りをする機会がありません。 社会性を身につける事なく子供は進学し社会へ出て行きます。子供はもっと家族の集う居間の存在を活用すべきでしょう。